学ランは、優しく怒られた

「ヒロポ見て!ザクザクザクザクザクザクっ!」
緑色のロボを見た途端、ミシガンはフルテンション。
我々の名前はバイナリキッド。今日もいつものように秋葉原で路頭に迷っている。

。。。。。。。。。。。。。。。

日曜。
午前中、天気雨。きもちーね、こういう日は。


一時、雨のため中止しようかと思った秋葉原ストリートライブだが、午後は晴れたので決行することに。

総武線の車窓から秋葉原の街を見ると…。
歩行者天国になっていないじゃないか!!


なぜか?
先週、バイナリキッドに話しかけてきた「Aヒーロー*1」が教えてくれた。
「雨が降るとホコ天にならないんですよ。」
知らなかった…。


なので、街をうろついて、演奏できる場所を探した。


結局、駅前で演奏を始めた。
すると、どこからともなくおぢさんが現れて、「110番されてるよ。」と囁いてきた。
ミシガンには、
「はじめてかい?」
「ま、これが俺の仕事だからな(肩をポンポン、と叩きながら)」
と。
…こ、こいつ、絶対私服警官や!
そう思ったヒロポは、メイドさんや、つがる親分に別れを告げ、ヨドバシビルの前まで逃げて来た。


そこでは、ちゃんとしたバンドが演奏していた。
バイナリキッドはその隣で演奏を始めたが、見事に場違い、非常にに浮いていた。


バイナリキッドの音量は小さい。
とても、聞こえたもんじゃない。
だから勢いだけでぶちかます
めちゃくちゃなダンス、歌、絶叫。
しばらく続けていると、ちょっとずつ、人が集まってきた。
隣のバンドはやりにくそうだ。ごめんなさいね。



その時、後ろから
「その曲で最後だぞーっ!」
…ゲゲッ!
さっきのおぢさんだ!


「君が描いたマンガの世界」を演奏し終って、今日はおうちに帰りました。


それにしても、優しい警官だったなー。
今日は日曜だもんね。
カリカリしても、なんの得もないものね。

でもさ、路上パフォーマーって、迷惑?
それとも楽しい?
あれかな。勘違い野郎かな?
それとも自己表現と認めてくれる?
それは全て、他人が決めることだよなー。



ところで、ミシガンに、
「さっきの、ザクザクザク!って言ったの、うわ、アキバっぽい!と思ったんだけど…。」
と言うと、
「だって、ザク、かっこいいじゃないですか。」
と、言った。
なんで突然敬語なんだよ!


でも、自分に正直に生きたいよね。
秋葉原だろうが、どこだろうが、今のバイナリキッドは路上パフォーマーとして無茶し続けるしかねー!
ザクみたいにかっこよくなって、「バイナリキッドだー!」って指差されたいぜ。

*1:Aヒーロー:秋葉原のヒーローを目指しているおにいさん。ハッキリ言ってあやしい人。でも、いい人だから好き。