桜の気持ち

 こないだライブが終わって、急に元気がでなくなって、む〜んな気持ちのまま翌日を迎え、父にうまいもん食わせてもらって、昼間からマッコリ飲みまくって。


 あっさり元気が出ました……。


 簡単な人間なんだな。ヒロポってやつは。全然深みがない単純な17歳だぜ!! 今年18歳!(ご先祖様ごめん)


 しかしさ、やっぱりこないだもっちーに会ったのが分岐点でさ(しつこい)。なんか考えすぎなグルグルがやってきて(しつこい)でももう大丈夫なんだ。全然大丈夫!(しつこいよ!!)



 昨日は酔ったまま新宿ロフトやプラスワンに『母さん、なんでウチにはファミコンないの?』のフライヤー貼って貰いに行ったり、チャンスと誕生日プレゼント買ったり。メカノにも『母さん、(略)ファミコン(略)?』搬入したし。せっかく中野ブロードウェイを満喫しようとしたのに、ヒロポ財布捕られたでしょ。それはそれはもう桜はゴンゴンと音立てて散りましたよ。


 後は長々と昨日の財布泥棒捕まえた話です。警察署で起こった事に興味ある方へどうぞ。エイプリルフールになる前にアップしなきゃw



 もちろん僕はこんな事件なんかで初めて警察署に行ったんだけど、刑事さんてばホント何回も何回も同じ事聞いてくんだよな。僕の供述にブレが無いかとかじゃなくて、ちょうど暇な刑事さんばっかだったの。5人くらいで僕の事件を処理してくれてた。


 警察署で30分くらい話して、取り返した財布や財布入れてたトートバッグを渡して、またブロードウェイに戻って現場の写真撮って。


 気になったのは、刑事さんてば、ドンキホーテの前に路駐しやがんの。「え、いいんですか?」「……いい、すぐだから!」みたいな。うーん。かつてのミシガンの免停事件の事思い出したりして。これってちょっとなぁ。




 で、現場、全部メジャーで測るんだよね。僕が居た場所とか、犯人捕まえた場所とか。で、写真撮るんだけど、なんか正直いい気持ちはしないよ。学ラン着てればなんでもやれるし平気なんだけど。




 警察署に戻ったら、財布の中身を全部並べられてまた写真。「あ、テレビでよく見るやつだ」と思った。財布の中身は紙に書き出されて一覧になってた。


 三井住友カード工藤寛之名義のもの1枚
 紐2本
 割引券11枚
 外国貨幣1枚
 紙片4枚
 ピック2枚
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 計74点


 ちょwwwこんなにwww刑事さんごめんwww


 「すみません工藤さん、この外国のお金なんですか? たぶんオーストラリアのですが、5セントですかね?」
 わっかりませ〜ん!
 と、こんなことまで、とにかく何から何まで聞かれる。




 トートバッグには『母(略)コン(略)?』が15枚くらい。そのフライヤー何十枚。注文書とか販促用のティッシュとかw
 あまねくすべて写真撮られたwww



 5時間かかって、やっと供述調書が完成。もちろん確認しなきゃならない。ブロードウェイに入った所から僕の話を元に詳しく詳しく書かれてた。


 ↓こんな感じ。


 まず自分自身についてお話しします。私の名前は工藤寛之、生年月日は……住所は……勤め先は……です。
 平成20年3月30日午後5時頃中野ブロードウェイ(中野区(略))に買い物等に出かけ、ショップ・メカノという店に自分でつくった音楽CDの搬入を済ませ、レコミンツパート3でプログレCDを購入しました。
 買い物を済ませましたが、まだ他にも欲しい物が無いかと思い、店外に設置されているワゴンセールのCDを、手に持っていたトートバッグを重かったのでワゴンの横の床に置いて品定めしていました。
 5分ほど品定めをした時に、廊下の向こうからやって来た男が1.5メートル程離れた所に置いていた私のトートバッグのあたりに手を伸ばして何かを手にしているような姿が見えました。
 男が足早に立ち去ったのを見て、もしかしたら財布をとられたかもしれないと思い、今月の家賃が入っていたので、男ねあとを追い掛け階段のところで肩に手をかけ「ちょっとすみません、勘違いだったら申し訳ないんですが、この鞄から何かとりませんでしたか」と呼び止めました。男は「知らない」ととぼけましたが、「正直に言えば許します」と言いさらに質問すると「これ?」と私の財布をジャンパーの内側から出しました。男は逃げようとしたり殴りかかって来そうになったり不審にごまかそうとしたので、結構大きい声で「てめえ、泥棒だろうが」と言い腕をつかんで中野駅南口交番へ自分で連れて行きました。逮捕したのは午後6時11分頃だったと思います。




 かなりはしょりました。が、調書には詳しく何もかもが記されているという! でもどこか日本語が変だという!
 

 なんかいろいろなたくさんの書類にサインとか母印したりした。人間ひとりの自由を奪う=逮捕の手続きはすごく手間がかかるんだと初めて知ったよ。
 こうやって僕は守られてたんだなー。そして悪いことして捕まるの怖い。


 警察署ではほとんどぼーっと書類が出来上がるのを待ってたんだけど、途中で万引きの自首が来たりして、こんなこともあるのかと驚いた。てゆうか刑事さん達、声デカイw


 しかしさ、悪いこと、かぁ。


 悪いのはやったヤツだけど、自首したりする人もいたりさ。なんていうかさ、みんなも日頃思ってると思うんだけど、逮捕っていうのは普段いい人でも出来心とかで悪人になることなわけじゃん。でも悪いことしたら捕まるって決まりじゃん。お金がないからとか、社会が悪いからとか、いろんな理由や原因があって、でもやるかやらないかは自分が選ぶ事だよね。


 ところが、自分で自分の行動を選べない人もいるじゃん。正直、弱い人間だと思うよ。ばかやろーだと思う。麻薬やったり、猫殺したり、男に股開いたり、親殴ったりとか。


 これって刑法とか民法とか、法律ってモンだと、処罰されるんだけど、でも、つい、加害者がなんでこんな酷い事してしまったのか考えちゃう。僕も別に聖人じゃないし、悪いことしてもバレなきゃいいやと思うことあるしさ。悪いことやろうと思ってやったのか、止むなくやってしまったのかで随分違うし。


 個人的には基本的に、何だってやっていいよ、100%自由ですよとすら思う。ただ、僕がやられたら僕も自由にやり返すな。ここ何年かで、やっと人に対して嫌なもんは嫌と言えるようになったんだ。昔は全然言えなかったからなぁ。だから、まず、僕はまず「やっちゃった人達」の全てを許します。(許しますと、思いきって言い切ってみた。本当に全てを許せるかな?)






 難しい事はひとまずおいといて、鞄の中身を見た刑事さんの忘れられない言葉があるんだけど、最後にいいですか。


「あの、個人的な興味なんですけど……工藤さんは、いったいどんなバンドやってるんですか?」






 えーっと……。
 うーんと……。



 完