どうせ抜くなら、度肝がいいよね!の巻

社会派。
電車に乗っていたら、優先席に座っている女の子におばさんが、隣に立っているおばあちゃんに席を譲れと提案し、「すみませんすみません」と謝りながら座席を譲る女の子。のやりとり。見た。
なんか、ひっかかったわけ。
世の中には、正義と悪だけで説明できなない事柄や感情がある。
そこで、それぞれ3人の女性の行動、気持ちを考えてみた。
1、女の子:優先席に座っている以上、座席は譲るべき、という常識は持っている。
しかし、席を譲るという行為に気付かず、おばさんの言葉に驚く。あげく、謝る。
ヒロポは、優先席には絶対に座らないし、近付かない。何故なら、優先席に座っている人は、携帯の電波で苦しむような障害を持っている場合だってあるからだ。はっきりいって、この感情は差別だと思う。ていうか、あれ、差別席だよ。いや、イイ意味で。つまり、何も、差別って、悪い意味だけではないというね。
というわけで、女の子、謝らなくても良い。謝るという行為は、相手に許して欲しいということだ。何も悪いことしていないよ。君は。
2、おばさん:優先席に座っている、女の子に、座席を譲るように催促したことは、一見正しいようだが、女の子の良心に呵責を与えた点では、正しいとは言えないのではないか。老いていることが、絶対の弱者であるなら、それは違う。仮に、女の子が死ぬほど疲れていた場合、座席を譲れただろうか。そして、そこまで考えて、おばさんは女の子に提案したのだろうか。
3、おばあちゃん:といっても、初老である。そもそも、老人は、優先席に座るべきである。優先席には、空いているからといって、健常者、若者が座るべきではない。しかし、おばさんの提案で、座席を得ることが出来た。お礼はきちんと言おう。基本的には、優先席と言えど、譲ってもらうのは遠慮したいところだ。おばさんにも感謝しよう。優先席を設けている、JRにも感謝しよう。
このような経験を通じて、女の子は、自分の将来を見定めるべきであるし、おばさんは自分の将来と過去に思いをめぐらせるべきであるし、おばあちゃんは、過去の自分に彼女等を当てはめて考えてみてはどうか、と、思った。
そしてヒロポは、電車の座席、否、優先席、否、差別席に疑念を抱いた。
電車の中の、ちいさなヒエラルキー闘争を垣間見た気がし、白と黒の間に、無限のグレーが広がっているのを感じた。
ま、ネコはかわいいね。