はじめてのYMCK

「YMCK」というバンドの曲をはじめて最初から最後まで通して聴いた。
YMCKはチップチューンの代表的なバンドである。チップチューンとは、ファミコンみたいな音を使った音楽ジャンルのこと。僕らバイナリキッドは「8bitパンク」を名乗っていて、どうやらチップチューンバンドのひとつに数える人も中にはいるようだ。
でも、例えば「チップチューンバンドを列挙せよ。」という質問があるとする。早速僕がやってみる。
「そりゃYMCK
Gameboy Orchestraかっこいいよね」
「それにcovox」
「…うんぬん……かんぬん………」
「そういや、バイナリキッド(笑)」
みたいな感じになるんだと思う。
そもそも僕はチップチューンをずっと知らなかった。ニューウェーブという音楽ジャンルもよく知らなかった。P-MODELもプラスティクスもバイナリに似てるとこがあると言われるまで知らなかった。やべぇくらい何も知らなかった。
では、なぜこんな音のバンドをやろうと思ったか?


・メンバーがふたりしかいないから打ち込みを使う必要があった
ファミコンの音って“ピコピコ”じゃなくて“ビィー”って鳴ってる訳で、それが僕にはグループサウンズやジミヘンのファズの音と同じだと思った
・「ブラッド・サースティ・ブッチャーズ」の『ゴキゲンイカガ?』を「+/-」がファミコン音でカバーしていているのを聴いて「これだ!」と思った
ゲーム音楽が好きなミシガンを作曲に巻き込みたかった
・こんなバンドあったらヘンだと思った

などの原因により、結果として今のようなスタイルになったのだった。
たぶんミシガンも自分がやってることをチップチューンだと思っていないし、ライブに来てくれる方もバイナリキッドはチップチューンバンドだと思ってる人はあまりいないのではないかと思う。どうなんだろ?

3年前はミシガンとふたり、夜の公園で、歌をうたっていた。ムーンライダーズの『スカンピン』や忌野清志郎がカバーした『デイ・ドリーム・ビリーバー』を歌っていた。


 俺たちいつまでも
 星屑拾うルンペン
   『スカンピン』

 ずっと夢を見て
 幸せだったな
   『デイ・ドリーム・ビリーバー』




今、僕が構想を練っている曲は、チップチューンだろうがパンクだろうがなんだろうが、バイナリキッドの曲。いつだって今が嫌で、過去をやり直す代わりに未来を切り開きたいと考えている。恥ずかしい?笑いやがれ、このうんこ野郎。



追伸。
YMCKすげぇーッ。