本日、休日。
昼間で眠り、洗濯をして、おはよう、チュンチュン。もうお昼だよ。庭でメジロが呼んでいる。
うららかな陽気に誘われ、アコギ持って公園へ。
ひとり練習。
ムーンライダーズ『スカンピン』など、熱唱。
すると、少年たちがヒロポに向かって「がんばってくださーい」と声をかけてくれた。
なんと、素直な子どもたちであろうかよ。
「ねぇ!一緒になんかやんないか?」
ヒロポは声をかけた。帽子を目深に被った、変質者である。
けれど、あっという間にベンチの周りは人だかり。
ひー、ふー、みー・・・6人もいるぞ。
きみたち、何年生?学校で何の歌ならってんの?卒業式で何か歌うんでしょ?
「5年!」「『翼をください』とか歌う。」
そうか。
きみたち、空き缶とか、棒きれとか持ってくるんだ。一緒に歌おうぜ!
こうして、ヒロポと少年たちの『翼をください』が始まった。
少年らは、ボーイズ・ソプラノである。
ちょっと、感動しちゃったよ。
「いっしょに、サバイバルしよ!」
今度は、ヒロポが誘われちゃったよ。なんだ、サバイバルって。あ、鬼がどんどん増えるわけね。
こうして、実に十年ぶりに、公園で走り回ることになった。
一緒に逃げる、少年のひとりが、歌を口ずさんでいる。
『雨上がりの夜空に』を。
一緒に、歌う。
走る。
歌う。
逃げる。
歌う。
追う。
知ってるなよ、そんな歌。