日帰り「やまなしし」

富士山はでかいよね。
霊峰というだけあって、見たらゾクゾクくるものがある。


青春18切符が余っていたので、ぶらりと中央線で旅に出た。
今日はよく晴れているから、富士山を見に行こうと決めた。
東京も、八王子過ぎればド田舎である。2時間半程ガタゴト電車に揺られ、山梨市駅で降りた。


何もなさそうな町だが、笛吹川フルーツ公園という施設があったので行ってみる。山梨と言えば、富士山と風林火山とフルーツ。全て「ふ」のつくものだが、笛吹川フルーツ公園にいたっては「ふ」がみっつもついているのできっと凄いはずだ。
行ってみたら、くだもの尽しの公園であった。くだもの広場からくだもの館へ入り、くだものの歴史や種類を勉強。トロピカル温室で暖まり、いろいろなフルーツや花を見た。売店ではワインを試飲しまくり、昨夜の酒を殺す。うまい。欲しかったが、ワインはジュースみたいで買うと飲みすぎるなと思ってやめた。


外に出ると、山の連なりの間にドドーンと富士山が見えた。真っ白だ!雲がかかっているが、まれに頭を出すことがあった。日本一!!
富士山は外国人も大好きである。世界遺産候補にも選ばれた。けれど世界遺産にはなれないらしい。それは観光客がゴミを捨てるからである。
という話を以前聞いたことがあるが、今はどうなんだろうか。


フルーツ公園の近くに「いちごランド」といういちご狩りができるところがあったので、行くことにした。しかし、めちゃくちゃにへんぴなところにあり、迷子になってしまった。いちごランドに電話し、場所を聞いたのだが、おばちゃんの説明がわけわからなかったのだ。結局、ランドの人が迎えに来てくれることになった。サービス満点。でも、おばちゃんの説明でヒロポの居場所が分からなかったようで、おじさんもなかなか来てくれなかった。


そのおじさんは、いちごランドの4号館担当で、パンチパーマにサングラス、ヒゲ面の、トラック野郎みたいな人だった。名前は前田さん。ヒロポは前田さんのいちごを30分取りまくり、赤いものは全て食べ尽した。ミツバチによる自然交配のいちごで、とてもおいしかった。


帰りは、駅までおばちゃんが車で送ってくれた。車に乗り込む前、遊んでいた子どもがボールを取り損ね、ヒロポに
「ボール取ってくれるんですか〜?」
と叫んだのも含めて、良い一日だった。