リレーのバトンを落としても走った

ハライソを観たあと、急遽ヒロポは吉祥寺に向かった。
ホントなら、3??君と「お別れパーティー」をするはずだった。
そう、3??君、地元に帰ることになったんだ。
躁鬱病で、パチ&スロ依存症で、パニック障害で、普通のも描くけどエロマンガ描いてて、酒乱で、風俗大好きで、ともかく、なんだかよくわからないものと戦うはめになっちまったんだ。
「なんだかわからないもの」は現実の物質となって3??君から失われていったんだ。はっきりとはヒロポからみんなには言えないけどさ。ともかく、大変なことになったんだ。


で、今日、飲むはずだったんだけど、彼と、まったく連絡が途絶えてしまった。
・・・・・・・・・・・。
ミシガンと相談して、くみさんとぱんさんも連れて、3??君のアパートに向かったってわけだ。
いやー、道に迷った迷った。ヒロポもミシガンも1回しか行ったことないし。
途中、おばちゃんに「全然違うよ。」って言われたし。エロ本の自販機があるし。
みんなでひーひー言いながら歩いて、猫をからかったりしながら、不安をかき消そうとしていた。
おばちゃんから、「電話すれば?」って言われたけど、電話が繋がらないからみんなで行ってるんです。と言っておいた。


3??君ちに着いた。
彼は、ドアがほんの少し空いてて、なんにもない四畳半の部屋で、素っ裸で倒れていた。
ビールの缶と、コンビニの弁当と、薬の瓶が転がっていた。
ヒロポがドアを叩くと、「誰?」って答えた。
オレ。
「あぁ、、、。」
部屋にはいると、「ごめん、電気壊れたから。」
真っ暗だった。
真っ暗だったけど、バカな話をたくさんして、ぱんさんに「その服カーテンで作ったんじゃないの?」なんて失礼なことまで言いやがって、こりゃ、こりてねーなーって思って、明日また会おう、手羽先食おうってことになって、3??君をおいて、みんなで吉祥寺駅に向かってまた歩き出した。
歩きながら、元気で良かったな。とミシガンに言うと彼は「死んでなくてよかった。」と答えた。
死んでたらみんなでぶっ殺すけどな。