USAの駅マジかよ…ってマジだ。
子どもの頃の夏休み、おばあちゃんちに行くにはこの駅を使っていた。
懐かしい、ど田舎のUSA!
妹を宇佐駅まで送って豊後高田へ。
図書館が新しくなったらしいので病院に行く前に寄ったらのんびりめの10時オープン。
待ってらんないので病院へ。
おばあちゃんはもう苦しそうな顔もできない。
しばらくすると、おばあちゃんの妹さんかお姉さんか分からないけど、とにかくおばあちゃんにそっくりな人がやって来て叫んだ。
ちなみに僕のおばあちゃんは忌野清志郎に似ている。
つまり、その人は忌野清志郎を無理矢理おばあちゃんにしたら……って顔をしているのだ。
しかもそのおばあちゃんのそっくりさん(清志郎のそっくりさん)は耳がメチャクチャ遠いらしいので声がでかい。
「わたしや!わたしのこと分からんのかえ!いつまで寝ちょんのかえーーー!!!早よ起きな、みんな待っちょんのでぇええ〜〜〜!!!」
大分弁…絶叫……。
そして僕にも叫びかかる。
「あんたなぁ、東京行ったシやろ。高校何年生かえーーー!!!」
訳すと、「あなたは東京にいった人ですよね。高校何年生になったのですかーーー!!!」という事になる。
(いや…もうれっきとしたオッサンだが……と思い)
「俺、もうとっくにオッサンなんでぇーーー!!!」
叫んだ。自分はオッサンだと。そう、もう、とっくの昔に高校生などではない。
そして自らの体たらくを大声で自白することは洗脳や自己啓発セミナーのようにちょっとしたカタルシスを生む。
しかし清志郎おばあちゃんには届かない。
キョトンとした顔をしている。
「あ、うん……」
とかなんとか呟いている。
仕方ないので、もう少し大きな声で、
「お、れ、もう!
オッ、サンに!
なったん、でぇええーーー!!」
と叫んだ。
ミニ清志郎おばあちゃんはやはり
「あ…うん……」
と呟いた。
興味ねぇのかよ!!
と心の中で叫んだが、そもそも聴こえ辛いのだから仕方がない。
果たしておばあちゃんにこのやり取りは聴こえているだろうか。
愉快に思ってくれているだろうか。
もう、長くはないと思う。
これを書いている今、僕はもう東京にいる。