近未来小説『ロカ』

中島らもの最新刊であり絶筆となった未完の小説です。
主人公は70歳になった中島らも本人、小歩危ルカ(こぼけるか)。ホテルでたったひとりギターの「ロカ」と暮らしてんだけど、友達になったロッカーのモデルが明らかに山口富士夫だったり、小説の中だからってマリファナ吸いまくったり、ヘロイン買ったりしてる。差別用語もバンバン出てくる。


テレビに出演するシーンでは、こんな歌を歌っている。


いいんだぜ いいんだぜ
いいんだぜ いいんだぜ

君が鬱病でも 総合失調症でも
強迫ノイローゼでも どんなキチガイでも


いいんだぜ いいんだぜ
いいんだぜ いいんだぜ

君がクロンボでも 君が北朝鮮人でも
君がイラク人でも 君が宇宙人でも


いいんだぜ いいんだぜ
いいんだぜ いいんだぜ

おれがアル中でも 躁鬱病でも
おれが阿呆でも おれが何者でも


いいんだぜ いいんだぜ
いいんだぜ いいんだぜ

いいんだぜ 俺はいいんだぜ
ヘイ・ブラザー 君はどうだい


いいんだぜ いいんだぜ
いいんだぜ いいんだぜ
いいんだぜ



この歌は中島らもが実際全国区のテレビ放送で歌った曲だ。当然、曲のほとんどに「ピー」が何度も入った。意味が全くわからんかった。
たまたま見たヒロポは、あーこれが生放送だったらなーと思った。

差別に反対するのに、わざわざ差別用語を使う必要は全くない。敢えて使うことで嫌な気持ちになる人だっているだろう。しかし、全ての言語を解放するという意味では共感できる。そして、被差別者だって差別しちゃう現実。



ヘイ・ブラザー!
君はどうだい?