絡みにくいヒロポです

バイナリキッドのヒロポです。


突然だけど、おじいちゃんが僕と一緒にいられなくなった。
僕のおじいちゃんは父方も母方も既に亡くなっていて、ふたりとも僕と一緒にずっとずっといてくれた。
かたっぽのおじいちゃんがこれから忙しくなる。
mixiのアカウントも、公式ブログも引退だ。


昨日、僕はやっとタイガーマスクの芋版画を作って年賀状をポストに投函。そんな時、阿佐ヶ谷の商店街を歩いているときに母から電話があった。話を聴いて僕は我慢が出来なくて震えた。
「がんばろうね」
と母に言って、ふたりで少し泣いて電話を切った。
僕はおじいちゃんに「帰った方がいいんやねん?」と聴いた。
おじいちゃんは、信心深くて自分はあんまり働かないのにお寺さんにお金いっぱいあげてた。そのくせ死んだ後もタンスの上からエロ本見つかったり、他にとんでも無いものを残していったりして。本当に大変なおじいちゃんだった。もっと自分よりもおばあちゃんの事大事にしてあげたらよかったのに。
でも、これからは田舎のおばあちゃんのところにいてくれるんだって。


おじいちゃんは生きてるとき、就職活動をせずに農業を手伝う僕に全てを託した目で「お前に田んぼやるから全部潰して花を育てろ」
と言った。でも僕はバンドをやるために田舎を出た。そしたらすぐに具合が悪くなって死んでしまった。


それからおじいちゃんは示し合わせたように死んだ同士ふたり集まって、バラバラだった家族の事や、なかなかうまく立ち振る舞えない友達のことを守ってくれたり、バンドやってる僕を見守ってくれてた。僕はあれからずいぶん強くなった。もう大丈夫、とは言えないかもしれないけど、おじいちゃんは僕のこと、最初っからずっと大丈夫だ、って、好きなことやったらいい、って言ってくれてた。僕はまだ、自信がない。ださい。でも、腹をくくった。やるしかない。あー、振り返ると、こんな自分ばっかりでやんなるけど。


4日遅れの年賀状に「今年も元気で行きましょう!」とまぬけ顔のタイガーマスク。きっと明日届くだろう。「もう終わりかもしれない」と思ったら終わりなんだって誰か言ってた。じゃー「まだ終わらない!」と思えば終わりは無いのか? あほか。
世間はくだらん事に浮き足立ちやがって。
本当の事や、無くならない物や、美しいものは何処にあるんだ。
僕のおばあちゃんは何よりとびきり美しいぞ。


さっき、公式ブログのタイトルを僕が、変えた。
『おじいちゃんと一緒』じゃなくなったし。
とりあえず前やってた『ヒロポの珍考漫考』って名前にした。
おじいちゃんたち、ありがとう。
ふたりのおじいちゃんに守ってもらえて、よかった。
ほんとだよ。