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ライブが終わってミシガンからなぞなぞを出された。

Q「世界で1番長いトンネルは何処から何処まで?」

別にどうと言うことはないのだが、「入口から出口まで」というのが答えらしい。

このなぞなぞ、抽象的でとても奥深いように思うな。
例えば僕が、人生という入口に入ったのは判る。
しかし、出口はまだ見つからない。
時々、案内みたいなものを見つける事はあっても、僕はよくうんこ踏んだりしてる。
それは素晴らしい、踏みごたえのあるうんこだったり、はたまた悪意を感じるような臭いうんこだったりする。
なんにせよ、僕はトンネルの中でうんこまみれになってる。
僕がうんこまみれのまま、それでも僕達のバンド、バイナリキッドはツアーに出かけ、昨夜の高円寺Highを持ってツアーは完了した。
渋谷、名古屋、大阪、高円寺の4会場だったけど、御来場いただいた方、応援してくれた方にあつく御礼を申し上げます。ありがとう!

でも御礼言っちゃっていいのかな。今見てみたら、僕はうんこまみれなんだ。
汚くて、臭くて、たまんない。
でも僕だってうんこするしさ。
周りの人たちが、ヒロポのクソ野郎、と卑下してる。お前もうんこするくせにさ。ふざけんなよな。隠したって臭いでわかんだよ。
ところがいろんな人がいるもんで、ヒロポのうんこは素敵なまきまきうんこだよ、と握手してくれたりもするんだ。そういうニコニコ笑顔の人がたくさん現れて、「トンネルの出口はあちらです」と案内をくれたりもする。案内は本当だったり、はたまた嘘だったりする。嘘じゃなくて、ただ間違ってるだけの時もある。そんなのしかたないよな。僕は間違いはたいがい許してきたよ。どんだけ迷ってもね。結局は自分で選んだんだから。


僕はツアーに出る前に、「僕たちは自分自身を超える」と書いた。
メンバーがどう思ってるか知らないけど、僕は自分で自分達の事見てそう思ったんだ。

「僕は自分自身を抹殺する」
とも書いたな。できたんじゃないかな。どうだろうか。


演奏って素晴らしいものだ。
特に、バイナリキッドは特別なんだ。
ちょっと、いや、ずいぶんかもしれない。不器用なんだけれど。


こんな話しは、大多数にとって、きっと訳がわからないに違いない。
でも、はなから僕はそんなこと気にかけちゃいない。
そもそも僕が作る歌も、ミシガンが作る歌も、100万人に向けたものなんかじゃない。むしろ100万人からあぶれてしまった人、例えば教室の隅っこにいるような人や、修学旅行の班決めで何とかあぶれなかったもののグループのメンバーに表面上しか合わせられないような人に向かっているんだと思う。
でもミシガンはきっと何も考えてないで作ってるだろうな。むしろ僕の日記で引き合いに出されて迷惑だろう。そして僕だってわざわざそういう人に向けて歌ったり作ったりしないもんな。できる歌が、できるだけの話だ。そしてただ大切なのは「僕」と「君」がいると言うことだ。


昨夜のMCで思わず言ってしまったけど、「本当の事」なんて、カラッポだ。そんで、サムい。ロックンロールなんてもんは、最初から無い。パンクは生まれも死にもしない。中には文句も言いたくなる人もいるだろうけど、無いもんは無い。ただエルビスがいた。テレビジョンがあった。ニルヴァーナがあった。清志郎がいた。たまがあった。オックスがあった。はなたらしがあった。ジミヘンがいた。
いろんなバンドがあって、今、バイナリキッドというバンドがあるだけなんだ。



うーん、残念だが、やはりこんな話はサムいようだ。やはり僕にはうんこの例え話が向いてるみたい。うんこってわかりやすいよな。人類みなうん子を出産できるんだから、これ以上の共有経験ないんじゃないかな。

いろいろ書いたけど、僕は、単純に、バイナリキッドの歌を聞いてもらいたいんだと思う。

おしまい